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飛び抜けた美的センスを持ち、刀の抜き身のごとき鋭さを感じさせる若者が恋に落ちた。堺の魚屋の息子・千与四郎——。後に茶の湯を大成した男・千利休である。女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、気に入られ、天下一の茶頭に昇り詰めていく。利休は一茶人にとどまらず、秀吉の参謀としてその力を如何なく発揮。秀吉の天下取りを強力に後押しした。しかし、その鋭さゆえに、やがて対立。秀吉に嫌われ、切腹を命ぜられる。本書は、利休好みの水指を見て、そのふくよかさに驚き、侘び茶人という一般的解釈に疑問を感じた著者が、利休の研ぎ澄まされた感性、色艶のある世界を生み出した背景に何があったのかに迫った長編歴史小説である。
己れの美学だけで天下人秀吉と対峙した男、千利休。茶聖ではなく、人間利休に心魅かれる著者が、その謎に包まれた生涯を解き明かす。
ありがちな利休観にがっかり
直木賞作品だそうで。なんかその手の賞とっちゃうと損な気がします。
そういう先入観のおかげで、そこそこ面白くてもたいしたことないかんじがしてしまう。
それはさておき、千利休の人間性を描いた小説でしたが、物語としてはありきたり感が否めません。
利休を題材にして既成のキャラ付け、そしてありがちなストーリーで仕上げちゃったような。惜しい。もっとひねりを!
美の天才、申し子利休。詫びさびに美を見い出している。その実は、生や艶こそが美だと思っている。それを表に出さないために、秀吉と意地を張り合うかのごとく対立し、死を賜ることに。
若き日に恋した異国の女の面影を最期まで抱き続けていた。
それなりに引き込まれるんだけど、新しさがありません。あと長すぎ。もっと削れるよコレ。
しかしへうげの絵柄がどうしても頭の中で浮かんでしまう…