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読んだ本の感想メモ。思ったことを正直に。(あらすじはアマゾンなどから引用)
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著者/貴志祐介 出版年/2010年

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。


楽しめない非現実的世界

上下巻わけずに総合で感想を書きます。
かなり分厚い本ですが、けっこうすらすら読めます。まずそこがよかった。
ちなみにこの作者の本はこれが初めてです。

正直、こういう話は嫌いじゃないんです。現実にあってはならないとは思うけど、だからこそフィクションとして楽しみたい。
・・・しかし、なんだかねぇ。
あんなに完璧主義のハスミン(主人公・高校教師)がそんな落とし穴にはまる?みたいな。
こいつなら最後まで徹底的に確認しそうだし。ちゃんと仕留めたかどうかを。AEDの録音のことは知らなきゃなんともだけど。

致命的なのはハスミンに共感できないこと。共感できないからまったく爽快感がない。
ドラマの魔王やギルティのように、次々と葬っていくことに爽快感がないと面白味がないでしょう。

登場人物も多すぎて、もう誰が誰だか状態。生徒一クラス分出さずとも、数人の主要生徒だけでいいと思う。それ以外の生徒はモブ扱いにしてさ。
あと回収できてない伏線は・・・?
田浦とか水落のその後が触れられずに終了。なぜか真田だけちらっと出てくる。
そもそもあゆみという生徒が事の発端で、こいつが何も起こさなきゃハスミンもここまで大量殺人に手を染めなかったかも。
それと殺したカラスっていつのまに生き返った?フギンだかムニンだかどっちか忘れたけど、一羽は死んだんじゃなかったっけ。ハスミンの妄想?

それにしても生徒がつくづく高校生らしくない。無理あるだろいろいろと。
80年代の高校生ですか?大麻とか教師との情事とか、今時の学園ドラマではもはやお目にかかれない素材がてんこもり。
これ漫画だったら非実在青少年なんとかの条例に引っかかってたね。
教師も腐ったの多いし、できればハスミンも死んでほしかったわ。

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