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読んだ本の感想メモ。思ったことを正直に。(あらすじはアマゾンなどから引用)
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著者/歌野晶午 出版年/2003年

ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?そして炸裂する本格魂。
 


無理矢理、こじつけ、叙述トリック

本格ミステリっていうんですか?普段こういうジャンル読まないのでよくわからんのですが。
トリック部分までかなりある(全体の4/5くらい)けど、一応最後まで飽きずに読めた。一気に読むのはちょっとつらいけど。長いから。

ネタ明かしのところは、最初どういうことか理解できなかった。叙述トリックってある意味不自然なんだよね。嘘は書いてないけど、文章中にはっきりしないかんじや、なんか隠してるっぽい雰囲気が出てしまってます。詳しく書いたらだませないからしょうがないんだけど。
まぁオチとしては主人公(探偵役)、その妹、依頼者、犯人(彼女)がジジババというオチ。それらを20代くらいと思わせて読ませることで成立するトリック。
たしかに何か濁してるなーってかんじが拭えない。話し方が若者なのか年寄りなのか微妙だったし。


登場人物について整理してみる。
さくら=節子 愛子=隆一郎(被害者)の妻
主人公(成瀬)=70歳 妹(綾乃)=成瀬の2コ下

インチキ商法の借金のため、悪事に手を染めまくった節子。なりゆきで成瀬と出会い、付き合うことになる。
殺すために(保険金殺人目的)親密になっていくが、本当に恋してしまう。
成瀬も節子の正体を知るまでは、インチキ商法の悪事を暴くため探りを入れる。
すべてが明るみになっても、なぜか「これからの人生ポジティブにいこうぜ!」みたいなシメ。盗人猛々しいっつーか、犯罪者だろお前ら。仮にも犯罪者ですから。
とくに節子。『死ねばいいのに』のケンヤに言ってほしい。まさに「死ねばいいのに」

あと昔の武勇伝的なエピソードが欲しかったのかしらんが、成瀬の二十歳のころのヤクザ話は意味あんの?
まぁ謎のままにしないでタネ明かししてあったから、その点はいいけど。これ放置されてもねぇってかんじ。

しかしこれは映像化不可能でしょう。しなくていいけどさ。
昨今のドラマ化してなんぼ映画化してなんぼな小説を思えば、まだまし。


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