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信長の妹・お市の方に魅入られた藤吉郎は、「天下もとるが、女もとる」とばかり、出世の野望に燃えた。半兵衛と官兵衛という参謀を得て、巧みな弁舌と憎めない面相で正体を隠しながら、冷徹な権謀術数でライバルを蹴落とす。「本能寺の変」すら、天下をとるために仕組んだ筋書きだった。風太郎版・異色歴史小説。
アンチ秀吉小説
秀吉が、半兵衛の人形か?ってくらい言いなりですよ。ほとんど半兵衛の知恵に頼っていてあまり自分で考えてないかんじがする。
半兵衛も秀吉のどこに惹かれたのか謎。信長より秀吉みたいな人に天下を取らせてみたいらしい…。そのほうがおもしろいから、とかそんな理由で。そして全てお見通しだし。ほんと諸葛亮の化身みたい。
おそらく自分の道楽で秀吉に仕えたんだろうけど、私の脳内では半さんサルに一目惚れってことにします(おい)
でも半兵衛へひどい仕打ちをするサル。あんなにラブラブだったじゃないか…。どうしても女好きは直せないらしい。
秀吉は容姿コンプレックスの権化のようで、そしてある種の女性恐怖症。それゆえの少女嗜好。現代でもそういう輩であふれかえってますが。ってことは秀吉ってロリコンの始祖?
そんなサルでも拙者、愛 し て ま す か ら (喀血)
ロリコンの始祖といえば光源氏ですかね…。まぁそれはいいとして。
しかしこの本、純粋に秀吉が好きな人はわざわざ読まんでいいよって言いたい。ひたすらサルに好意がありません。秀吉を英雄と認識してるファンにはおススメできない。ヒーロー像が見事に砕かれることうけあい。終盤はとくにヒドイ。
腹黒くて報われないサルでも許せるのなら…。私は問題なく読めた。むしろあわれなサルにちょっと萌えた。
史実どおりでもあるけど、ファンにはつらい。シメは家康によって一応フォローされてる(と判断してよいのやら…)のが唯一の救い。
耐える人生だった家康の目には、やりたい放題できた秀吉がわずかにうらやましく映ったとさ。
狡猾さは二人とも同じくらいだと思う。黒い者が勝ち残るという世のならい。